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おせん 第15巻

おせん 第15巻

きくち正太の『おせん』の第15巻を買った。ずっと買い続けていた某究極のグルメコミックが90巻弱までたまった頃、そのすべてを売り払って代わりに読みはじめた、お気に入り。

舞台となるのは東京の下町、知る人ぞ知る食の老舗「一升庵」。一升庵の看板女将「おせん」こと半田仙は、一升庵の暖簾に咲いた大輪の華。おせんの言葉、立ち居振る舞い、思想。日本人が忘れかけている何か、失われつつある和の心がそこにはある。そんなおせんと、周りの人々との心温まる人情物語。

タイトルにもなっている主人公の名前「おせん」。これは、鈴木春信の浮世絵などでも有名な、江戸一番の美人と評判になった、江戸谷中の笠森稲荷門前の水茶屋「鍵屋」の看板娘「笠森お仙」から来ているそうだ。また、この作品の絵も浮世絵のような艶っぽいタッチとなっている。独特の絵は人により見づらいと感じるかもしれないが、私は読み進めていくうちに、その内容にすっかりとはまってしまった。

そんな『おせん』がテレビドラマ化され、4月22日より日本テレビ系列で放送がスタートする。主人公の「おせん」を演じるのは蒼井優。なんというか、どんな感じになるのか想像もつかないが、とりあえず最初は見ておこうと思う。

サイドシートに君がいた

サイドシートに君がいた

角川書店より喜多嶋隆の新刊『サイドシートに君がいた』。今作は、5つの物語からなる短編集。

ロサンゼルス、富良野、ニューヨーク、芦ノ湖、鎌倉。それぞれの場所を舞台にした5つの愛の物語。それぞれの物語には、ビートルやミニといった名車たちが登場する。そして、その名車たちはあくまでも脇役として何も語らないが、さりげなく物語にかかわっている。その存在はまさに助演賞モノ。

今回は短編集なので、少しずつ、じっくりと読むつもりだったのだが、スターバックスでキャラメルマキアートを飲みながらまったりとしつつ、ついつい最後まで読んでしまった。しかし、それは小気味よいリズムの文体で一気に読んでしまったのではない。それぞれの物語に漂う澄んだ雰囲気に、時間を忘れて最後まで読んでしまったという感じだ。まったりとした昼下がりにオススメの一冊。

しゃばけ

しゃばけ

畠中恵の人気シリーズ小説『しゃばけ』を読んだ。現在シリーズ第6弾まで発売されているうち、いちばん最初の物語。

ジャンルはというと、時代物ファンタジー? 以前から多少興味はあったのだが、時代小説とファンタジー小説という、めったに読まないジャンルの合体技のため、手を出すのは躊躇していた。しかし、先月号の『ダ・ヴィンチ』の特集を読んで、やはりこれは面白そうなので買ってみようかなと。いや、ほんとこの手のジャンルってめったに手を出さないんだけどね。

読んでみると、さすが人気シリーズになるだけのことはあって面白い。いままでは食わず嫌いでごめん。ただ、小説の中で出てくる時代用語で結構つまることがあった。こういうジャンル上、どうしても時代用語が満載となる。まったく知らないモノから、聞いたことはあるけれど詳しくは知らなかったモノまで。しかし、これはまあ私に学が無いせいでもあるのだろう。とりあえず、このシリーズの他の話も読むときには、そのあたりも勉強しておこうかな。

ダ・ヴィンチ 2008年3月号

ダ・ヴィンチ 2008年3月号

メディアファクトリーより発行されている雑誌『ダ・ヴィンチ』の2008年3月号を購入。小説、エッセイ、コミックなど、さまざまなジャンルの「本」を紹介する月刊情報誌。毎月購入している訳ではないが、興味のある特集があった時など、たまに購入して読んでいる。

知らなかった本を知ることができ、私の読書生活の幅をずいぶんと広げてくれた、ありがたい雑誌。逆に、これのせいで読みたい本が増え過ぎて困ってしまうという、とんでもない雑誌。

今月号は、以前から興味があった、畠中恵の人気シリーズ小説『しゃばけ』が特集されていたので購入。この『しゃばけ』は昨年末にテレビドラマ化もされたので、知っている人も多いかな。今までは、本屋で少しだけ冒頭の部分を読んでみたり、公式サイトを眺めてみたりはしていたが、購入するまでには至っていなかった。しかし、今月号の特集を読んで、やはり買ってみようかなという気に……。これでまた、いちだんと懐が寂しくなることに。本当にとんでもない雑誌だ。

ちなみにもうひとつの特集は、あずまきよひこの漫画『よつばと!』。こちらの方は以前からコミックを持っている。私の持っている漫画の中では異色だが、なんだか疲れた心をときほぐしてくれるような気がするので、ふとした時によく読んでいる。結構おすすめの漫画。

わたしのマトカ

旅はきっと、これからも続くのだ。映画の撮影で1カ月滞在した、フィンランド。森と湖の美しい国で出会ったのは、薔薇色の頬をした、シャイだけど暖かい人たちだった——。笑えて、ジンとくる名エッセイ。

わたしのマトカ

以前から読んでみたいと思っていたが、そのまま買うのを忘れてしまっていた、幻冬舎の単行本『わたしのマトカ』。近所の書店で見かけたので入手。

女優の片桐はいりが、映画『かもめ食堂』の撮影で1カ月間フィンランドに滞在していた時の出来事を中心に、「旅」にまつわるあれこれを綴った初めての書き下ろしエッセイ。

映像の中で観る彼女の楽しい演技と同じく、文章の方も独特の内容とテンポでとても楽しい。旅先で出会う人や場所を、独特のセンスで感じ、体験する。自分でこういう旅ができればと思うと同時に、彼女の行動力には本当に感心する。うらやましい限りだ。

小説ではなくエッセイなので、映画の『かもめ食堂』の中に流れる時間のように、のんびりと、少しずつ時間をかけて読むことができた。彼女は、このエッセイの後に『グアテマラの弟』という、同じく「旅」を題材にしたエッセイを出しているそうなので、そちらの方も読んでみようかな。

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