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驚異の超絶技巧! ―明治工芸から現代アートへ―

先日、2025年に大阪万博が開かれることが決定した。7年後か、行けるといいなぁ。その万国博覧会で、かつて世界の人々を驚嘆させた日本の超絶技巧があった。

明治時代、今とは違って貿易の場でもあった万博に出展され、外貨獲得のために欧米に輸出されていたていた明治工芸。緻密で繊細な工芸品の数々は高く評価され、海外コレクターたちの間での人気も高かったようだ。

しかし、あくまでも「工芸品」だったためか、日本美術史ではあまり表舞台にでていなかったが、近年では、あらためてその超絶技巧が「美術品」として評価され、メディアなどで目にする機会も多くなった。

そんな超絶技巧が駆使された、明治工芸の作品を一堂に鑑賞できる展覧会「驚異の超絶技巧! ―明治工芸から現代アートへ―」が、富山県水墨美術館で開催されていたので行ってきた。

七宝、金工、木彫、牙彫、漆工、刺繍絵画、自在置物など、そのジャンルは多岐にわたる。いくつかのジャンルは、自分でも体験程度に作ってみたことはあるが、その程度の知識でも、パッと見ただけで、展示されている作品たちに注ぎ込まれた技術の凄さが分かる。これが本当に、精密機械やコンピュータのない明治の時代に、人の手で作られたものなのかと。

明治の職人たちが魂をこめた、精密で華麗な超絶技巧の数々。あまりの凄さに、凝視しすぎて目まいがするほど。周りからは「うあぁ……」とか、「凄い……」とか、「ヤバい……」とか、感嘆の声ばかり聞こえてくる。

本展では、まだそんなに有名ではないけれど、昔の職人を凌駕するようなモノを作っている、現代作家の作品も展示されていた。これらもまた、とんでもないレベルの作品ばかり。明治の職人から現代の職人へと継承された、日本が誇る超絶技巧の世界を、たっぷりと堪能することができた。

いやぁ、これはほんとうに、見ておくべき展覧会だね。見逃さないでよかった。富山県水墨美術館の庭も、紅葉が綺麗だったしね。

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