九州では、豪華なクルーズトレイン「ななつ星in九州」をはじめ、和のテイストにあふれた新幹線「新800系」など、JR九州デザイン顧問「水戸岡鋭治」の手による車両が、旅する人を楽しませているが、つい先日、富山でも水戸岡鋭治デザインの新しい電車が登場した。
電車といっても、富山の水戸岡鋭治デザインの電車は路面電車だ。地元高岡市内の万葉線と同様、富山市にも路面電車があり、その始まりは1913年9月。日本海側初の路面電車として開業し、昨年の9月で100周年を迎えた。それを記念して企画された水戸岡鋭治デザインの「レトロ電車」が、先月の27日より運行されている。
レトロ電車は、約50年前に製造された既存の車両が、水戸岡鋭治の手によってリニューアルされた電車だ。緑とベージュの2色にカラーリングされたクラシカルな車両の外観からは懐かしさを感じる。車内は、床や座席、テーブルやつり革などに木材を多用し、温かみのある空間に。優しい明かりを灯す天井の照明も、昔の電車のモノがそのまま使われているらしい。懐かしさとモダンさを合わせ持ったこのレトロ電車は、大人から子供まで人気が出そう。
ところで、水戸岡鋭治といえば最近は鉄道デザインの人として知られているけれど、個人的にはイラストレーターというイメージなんだよね。学生のころや仕事を始めたころに、水戸岡鋭治の本で、パースやエアブラシイラストレーションなどを参考にさせてもらったなぁ。
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