投稿日 :

ココナツ・ガールは渡さない 喜多嶋隆

初めて出会った時、君は野性的で、ココナッツの香りがした──。流葉爽太郎の新たな仕事は、南洋の島々におけるフランスの支援活動PR。アイディアを模索する折、あるカメラマンの回顧展に赴くためシンガポールへ。そこで巡りあった少女と一枚の写真が危険に誘う。美しいモルディブを舞台にサスペンスと愛が交錯! 型破りのCFディレクター・流葉が主役の大人気シリーズ!

喜多嶋隆『ココナツ・ガールは渡さない』(光文社、2019年)、カバー

喜多嶋隆のCFギャング・シリーズ『ココナツ・ガールは渡さない』が光文社文庫より。お馴染み、CFディレクターの流葉爽太郎が活躍する、大人気ロングラン・シリーズだ。

今作の舞台は、南洋のシンガポールとモルディブ。ヒロインは、ココナッツの香りをまとった少女・レティシア。彼女が巨大な組織に狙われる秘密とは。爽太郎は彼女を守りきれるのか。

相変わらずの男っぷりが恰好良い爽太郎。このシリーズは、いつも期待を裏切らない面白さ。ただ、厳さんや熊沢の登場がちょっとだけ。リョウは出てたっけ? お馴染みのメンバーがいないのは少し寂しいかな。

そして、今作ではアレが作られないというのが、これまでとの大きな違い。その分、爽太郎とヒロインの“生きる流儀(ウェイ・オブ・ライフ)”が深く描かれているようで、じっくりと読むことができた。こういう雰囲気のCFギャング・シリーズもいいね。なんだかアフター・ストーリーみたいな感じ。

そういえば、以前はファンクラブ会員向けに、これまでの小説の主人公が登場するアフター・ストーリーの朗読が入ったCDが送られていたけれど、けっこう好きだったんだよなぁ。

フィードバック

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

スパム対策のため、日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください