富山県水墨美術館で開催されている企画展「江戸の遊び絵づくし」に行ってきた。江戸の絵師や版元が、工夫をこらして生み出した、ちょっと変わった、ユーモアあふれる“遊び絵”の世界。
会場内には、寄せ絵や上下絵、文字絵、判じ絵など、7つの章で約160点ほどの浮世絵が展示されている。歌川国芳をはじめ、歌川広重や葛飾北斎など、有名どころの絵師の作品がいっぱい。
人や動物を寄せ集めて別のものを描く「寄せ絵」では、国芳の『みかけハこハゐがとんだいい人だ』や『人をばかにした人だ』などが有名だが、もちろんそれらも展示されていた。そのほかにも、ひとつひとつの絵の前で、それぞれに隠された意味をじっくりと読み解きたくなる作品ばかり。
江戸のユーモアって“洒落”が効いていて、なんだかいいよね。くだらないモノから、感心してしまうモノまで、ほんといろいろ。古典落語とかもそうだし、江戸のお店の暖簾や手ぬぐいなんかにもセンスある工夫があふれている。
こういう駄洒落っぽいモノは、現代では馬鹿にされがちだけれども、それを楽しめる暮らしのゆとりって大事かもしれない。
もっとゆっくりと時間をかけて、江戸の庶民が楽しんだユーモアの世界に浸っていたかったなぁ。来月の13日まで開催中だし、ゴールデンウィークに暇だったら、また行ってみようかな。
あと、物販コーナーのそばにカプセルトイ「歌川国芳 猫の立体浮世絵美術館」の自販機があったので、ひとつ買ってみた。当たったのは「猫久兵衛」。いいねぇ、コレ。さっそくデスクの上に飾っておいた。
フィードバック