中川凛、29歳。葉山で気ままなヨット暮らしを送る敏腕広告ディレクターだ。新たな仕事で対決することになったのは、米大統領選キャンペーンを陰で仕切ったと噂される大物だった。勝負は、女性100人の投票で決める「公開プレゼン」。凛がヒントにしたのは、結婚に悩む友人のひと言だった――。迷いながらも真っすぐに生きるすべての人たちにエールを送る、大人の青春小説。
喜多嶋隆『きみは心にジーンズをはいて』(光文社、2012年)、カバー
喜多嶋隆の新刊、『きみは心にジーンズをはいて』が光文社文庫より。
広告ディレクター件コピーライターの、中川凛が活躍するシリーズ。前作『きみがハイヒールをぬいだ日』のレビューで、「シリーズ化されればいいな」と書いていたが、嬉しいことに第2弾。
前作同様、自分の人生を、自分の思うがままに生きているヒロインだが、今作では少し心の迷いが描かれている。友人の心の迷い。自分自身の心の迷い。それでも、しっかりと進む道を決め、前を向いて歩き続ける様に、ちょっと勇気を貰える作品だ。
タイトルにもあるように、心に洗いざらしのジーンズをはいているような生き方。気取らず、素のままの自分でさっそうと。そんな風にできたら、どんなにいいだろう。
今作には、新しいライバルも登場したことだし、今後の展開にも期待したい。
そういえば、最近ジーンズをはいていなかったな。持っているジーンズの、ウエストがきつくなったからなんだけどね……。身体の方が、なかなか絞れないので、あきらめて新しいジーンズを買ってこうよっと。
喜多嶋 隆のホームページ- 光文社[kobunsha]
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