芦奈野ひとしの『カブのイサキ』第2巻。以前紹介した、『ヨコハマ買い出し紀行』に続き、芦奈野ひとし独特の、のんびりとして、ちょっと不思議な雰囲気の作品。
この『カブのイサキ』の舞台は、どーゆーわけか、地面が10倍に広がってしまった、広大な世界。海面上昇が続き、地面がどんどん少なくなっていた、『ヨコハマ買い出し紀行』とは、まったく逆の世界だ。
主人公は、名機「パイパー・スーパーカブ」を駆る少年イサキ。スーパーカブといっても、バイクではなく、軽飛行機の方ね。地面が10倍に広がってしまった、広大な世界では、飛行機が足代わり。近所のシロさんとカジカの姉妹や、第2巻から登場した、複葉機「ピッツ」に乗る少女サヨリたちと一緒に、広い広い世界で繰り広げられる、小さな小さな日常。
読みながら感じる、まったりとした空気感や浮遊感は、この作品の、なんともいえない魅力だろう。でも、隔月連載で、単行本化は年1巻ペースか。次巻まで長いなぁ。
『カブのイサキ』第2巻と同時に、『ヨコハマ買い出し紀行』の新装版1巻と2巻も発売されている。来月からは毎月1巻ずつ刊行され、全10巻となる予定だとか。カバーがすべて描き下ろしイラストで、アフタヌーンでの連載時に掲載されたカラーページも完全収録。そのほかに、オマケもあるらしい。
全巻持っているけれど、なんだか欲しくなってきた。まずい、懐が……。
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