ものづくりのまち高岡。ここでは、約400年余りの歴史がある高岡銅器と高岡漆器が、国より伝統的工芸品の産地指定を受けている。長い年月をかけ、その技術に磨きをかけてきた職人たちの魂は、今でもこの高岡で、現代の作家たちに受け継がれている。
そんな高岡では、クラフト系のイベントが多く開催されており、先週末には「工芸都市高岡クラフト展」、「高岡クラフト市場街」、「金屋町楽市 in さまのこ」という、高岡のクラフト系三大イベントが開催された。これらが同時期開催されるのは今年が初めて。
大和高岡店で開催された「工芸都市高岡クラフト展」では、「工芸都市高岡クラフトコンペティション」で入賞した作品が展示・販売されていた。毎年、このコンペに全国から寄せられる作品は、どれも斬新でありながら伝統的な技術に裏付けされた作品が多くみられる。今年で30周年を迎え、今では全国屈指のクラフトコンペティションだ。近年の高岡が、“ものづくりのまち”として全国に知られるようになったのも、このコンペの存在が大きいのだろう。
「高岡クラフト市場街」は、土蔵造りのまち・山町筋をはじめとする市内各地で、まち並みや食、そしてクラフト作品を楽しむことができる。「金屋町楽市 in さまのこ」は、千本格子と石畳という懐かしい景観が残る金屋町一帯で、町屋を利用して工芸作品が展示されている。
“ものづくりのまち”を実感できる秋の高岡。さまざまな作家さんや作品を通じ、地元の歴史と文化にも触れることができた週末だった。
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