高志の国文学館で開催されている、企画展「まんが家 藤子・F・不二雄の『SF』(すこし・ふしぎ)」に行ってきた。
『ドラえもん』や『パーマン』、『キテレツ大百科』など数多くの人気作品を生み出した、漫画家「藤子・F・不二雄」。地元富山県出身の漫画家としては、一二を争う有名どころかな。アニメ化された作品も多いので、子供のころに観た人も多いだろう。
アニメ化されたような人気作品もいいけれど、個人的にはコンビ解消前に多く発表されたSF短編作品なども結構好きだ。それぞれが短い話だが、どれも深く濃い内容で、藤子・F・不二雄のSF作家としての真骨頂はこのあたりの作品に表れていると思う。
ただ、藤子・F・不二雄自身、自分の作品については純粋なSF(サイエンス・フィクション)でなく、現実にあるかもしれない不思議な世界を描いた「日常性からはみ出したSF(すこし・ふしぎ)の物語である」と語っている。このような考え方が、子供から大人まで、また言葉や文化が違う海外の人にまで愛される作品となっている理由なのかもしれない。
そんな「SF(すこし・ふしぎ)」な作品が掲載された雑誌や新聞、著作本、原画などが展示されている今回の企画展。日本で最も高価な単行本ともされている『UTOPIA 最後の世界大戦』など、こういう機会でもなければ目にすることがないであろう貴重なモノもあり、なかなか興味深い企画展だった。
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