CFディレクターの流葉爽太郎は、ロスを訪れていた。13年前、恋人の里美を亡くした街。そこでふいに出会ったのが、里美の面影を持つ日系五世の大学生・レイだった。彼女が撮った一枚の写真が、思わぬトラブルを招いていた。爽太郎は、彼女を救うため、ロスの街を疾る! 次第に近づく二人の心は、いつか重なるのか? ほろ苦く心に沁みる大人のラブ・ストーリー。
喜多嶋隆『君の夢を見るかもしれない』(光文社、2009年)、カバー
喜多嶋隆の新刊、CFギャング・シリーズ『君の夢を見るかもしれない』が光文社文庫より。大好きなこのシリーズも、約2年ぶりの新作となる。
いつもは、まわりに流されず、我が道を走り続けていた爽太郎も、今回はめずらしく、立ち止まってひと休み、といった感じ。ちょっと新鮮。
このシリーズを通して、ずっと出てきていた、過去の事件にもひと区切りつき、なんだか、このシリーズにも、ひと区切りついたような……。
もちろん、このシリーズはここで終わりではなく、当然これからも続いて欲しい。今回の事件で、何かしら心の中で変化があったかもしれないが、いつもの、そして、これからの爽太郎の物語に期待したい。
喜多嶋 隆のホームページ喜多嶋隆 My Hawaii My Room 〜今年もハワイに帰ってきた〜- 光文社
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