夜、庭へ出てみると足下で淡く光る物体が。おっ、珍しいな、ミミズかな? と思い、しゃがみ込んでのぞいてみると、そこには1匹の蛍が淡い光を放っていた。庭で蛍を見かけるなんて何年ぶりだろうか。
昔は家の周りでも沢山の蛍が舞っていたものだが、家の横の用水路が昔ながらのモノからコンクリート製の綺麗な用水路に変わってから、だんだんと蛍の姿も少なくなり、ここ数年は全く見かけなくなった。その用水路には蛍だけでなく、鮒やメダカ、ゲンゴロウやタイコウチやタニシなどが豊富にいて、本当に子供を喜ばせてくれる所だったのだが、今ではそれらの姿も全く見かけない。
最近ではこの地域でもビオトープなどをつくって、蛍や水生生物が豊富な環境を蘇らせようなんてことをあちこちでやっているが、わざわざそういう場を作って何年もかけても、見られるのは昔の風景の断片ぐらいというのも悲しい話。やはり失ったものは大きい。
そんなことを考えさせられた七夕の夜、1年ぶりどころか数年ぶりとなる蛍との再会だった。
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