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ハリスおばさんパリへ行く

先日から、本棚の奥でほこりをかぶっていた懐かしい本を、引っ張り出して読んでいた。

少年少女講談社文庫(懐かしの、ふくろうの本)より刊行されていた、ポール・ガリコの小説『ハリスおばさんパリへ行く』。

小学生のころ、親に買ってもらい、大好きで、何度もくり返し読んでいた本だ。……あれっ? この本を買ってもらったのは、妹のほうだったかな? まあ、いいや。

ロンドンの下町に住む、ハリスおばさん。60歳近くになった今でも、かよい女中として、毎日働いている。ある日、お得意さんの家で出会った、クリスチャン・ディオールの美しいドレス。ハリスおばさんは、この美しいディオールのドレスを、自分でも手に入れたくなった。つつましやかに暮らしてきたハリスおばさんは、ディオールの高価なドレスを手に入れることができるのか。そして、ハリスおばさんの得た、ドレスよりすてきなものとは……。

明るく、常に前向きなハリスおばさんの生き方に励まされるとともに、本当に大切なものとは何かを教えてくれる一冊。

ところで、ハリスおばさんの物語だが、実はシリーズ化されており、この『ハリスおばさんパリへ行く』のほかにも、『ハリスおばさんニューヨークへ行く』『ハリスおばさん国会へ行く』『ハリスおばさんモスクワへ行く』と、あと3作品もあるらしい。全然知らなかった。今度、図書館にでも行って探してみようかな。

カブのイサキ 第2巻

芦奈野ひとしの『カブのイサキ』第2巻。以前紹介した、『ヨコハマ買い出し紀行』に続き、芦奈野ひとし独特の、のんびりとして、ちょっと不思議な雰囲気の作品。

この『カブのイサキ』の舞台は、どーゆーわけか、地面が10倍に広がってしまった、広大な世界。海面上昇が続き、地面がどんどん少なくなっていた、『ヨコハマ買い出し紀行』とは、まったく逆の世界だ。

主人公は、名機「パイパー・スーパーカブ」を駆る少年イサキ。スーパーカブといっても、バイクではなく、軽飛行機の方ね。地面が10倍に広がってしまった、広大な世界では、飛行機が足代わり。近所のシロさんとカジカの姉妹や、第2巻から登場した、複葉機「ピッツ」に乗る少女サヨリたちと一緒に、広い広い世界で繰り広げられる、小さな小さな日常。

読みながら感じる、まったりとした空気感や浮遊感は、この作品の、なんともいえない魅力だろう。でも、隔月連載で、単行本化は年1巻ペースか。次巻まで長いなぁ。

『カブのイサキ』第2巻と同時に、『ヨコハマ買い出し紀行』の新装版1巻と2巻も発売されている。来月からは毎月1巻ずつ刊行され、全10巻となる予定だとか。カバーがすべて描き下ろしイラストで、アフタヌーンでの連載時に掲載されたカラーページも完全収録。そのほかに、オマケもあるらしい。

全巻持っているけれど、なんだか欲しくなってきた。まずい、懐が……。

前作から15年が過ぎ、キキはとんぼさんと結婚して、双子のお母さんになりました。お姉さんのニニと弟のトトは双子なのに性格は正反対。おなじみの登場人物たちのその後と、ふたりの子どもたちの旅立ち……。キキの物語はここに完結を迎えます。

福音館書店「魔女の宅急便 その6」(最終訪問日:2009年10月27日)

魔女の宅急便 その6 それぞれの旅立ち

角野栄子の児童文学作品『魔女の宅急便 その6 それぞれの旅立ち』が福音館書店より。24年前に第1巻が刊行された『魔女の宅急便』シリーズも、ついに最終巻となった。

スタジオジブリのアニメ映画になったのは、原作第1巻のエピソードのみ。13才で、魔女として独り立ちしたキキも、今作では、なんと双子のお母さんになっている。

キキの物語は、前作の『魔女の宅急便 その5 魔法のとまり木』で区切りがついており、今作は、キキの双子の子供たち、姉のニニと弟のトトが主人公といった感じ。

といっても、当然キキやジジ、とんぼさんは登場するし、コキリさんとオキノさん、おソノさんやフクオさん、ノノちゃんやオレくん、ヤアくんやケケといった、いままでに登場した面々や、懐かしい場所も登場し、いつもと変わらない、魔女の宅急便の世界がここにはある。

ほうきで空を飛ぶ魔女はいるけれど、魔女の宅急便の物語は、いつも、ごくごく普通の物語。だから、誰でもキキになれる。そして、キキたちの物語は、これで終わりだけれど、読者それぞれの、魔法の物語が、これから始まる。

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