
サラ・パレツキーのデビュー作で、ウォーショースキー・シリーズの第一作目でもある『サマータイム・ブルース』。シカゴを舞台に、女性私立探偵V・I・ウォーショースキーの活躍を描く、少しハードボイルドな小説。
1982年発表ということなので、結構昔の作品だが、この江口寿史のカバーデザインを見ると、つい懐かしくなり読みふけってしまった。原題は『INDEMNITY ONLY』。この本に限ったことではないが、どうしてわざわざ邦題で変えるのかなぁ。
女探偵モノの小説といえば、アガサ・クリスティのミス・マープルに始まり、コーデリア・グレイ、キンジー・ミルホーンなど、男の探偵モノほどではないが結構ある。私の好きな喜多嶋作品にもいくつか。しかし、このウォーショースキー・シリーズはほんとうにハードで、主人公のヴィクは、いつも困難な状況におかれ、怒り、傷つき、もがき苦しみながらも戦っている。そんな状況を、強い正義感や強い意思で乗り切ってみせるヴィクの姿に、「あぁ、自分も頑張らなければ」と励まされるたのは、私だけではないだろう。
ところで、ヴィクといえば大のシカゴ・カブスファン。作品の中にも、よくカブスの話題が出てくる。現在カブスにいる福留孝介が活躍すれば、ウォーショースキー・シリーズの新作に「Kosuke Fukudome」の名前が出たりするのだろうか?
- 2008-07-03
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- テレビ, ドラマ, 本, 漫画

突然だが、和菓子は好きだろうか? 私は、洋菓子と和菓子のどちらが好きかと聞かれれば、やはり和菓子と答えるだろう。
そんな、和菓子を作る和菓子職人の漫画『あんどーなつ 江戸和菓子職人物語』第7巻を購入。パティシエを目指していた「あんどーなつ」こと安藤奈津だが、ひょんなことから浅草の老舗和菓子店「満月堂」で働くことになり、和菓子の世界に魅せられて和菓子職人を目指すことになる。和菓子のように、優しい味のする物語。今回の第7巻もそうだが、この漫画を読んでいると、ほんとうに和菓子とお茶が欲しくなる。
そんな『あんどーなつ』が、来週7月7日よりTBSナショナル劇場で連続ドラマとしてスタートする。実写ドラマ化されそうな内容だなと思っていたが、案の定。なんだか、前クールの『おせん』もそうだけれど、手持ちのコミック原作で実写ドラマ化ってのが多い気がするなぁ。まあ、今回はキャスト陣のほうも安心して見られそうな感じだが、肝心の内容の方はどうなるか。来週の月曜日を楽しみにしておこう。
- 2008-06-01
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- 喜多嶋隆, 小説, 本

喜多嶋隆の新刊、『あの虹に、ティー・ショット』が光文社文庫より。タイトルからも分かるが、ゴルフを題材にしたモノ。
舞台はハワイ。16歳の日系五世の少女が、たった三本のクラブで大会に挑み、旋風を巻き起こすというストーリー。ゴルフは打ちっ放ししかやったことはないのだが、とても面白く読むことができた。
以前、角川文庫から出ていたポニー・テール・シリーズと同じような雰囲気で、何だか懐かしい感じ。あのシリーズも結構好きなんだよね。この『あの虹に、ティー・ショット』も、今後はシリーズモノとして続くのかな? 読み終わった後は、表紙の真っ青な空のように、晴れやかな気持ちになる小説だった。

クローゼットの奥から、捨てられずにそのまま仕舞い込んでいた懐かしい文庫本が何冊も出てきた。その中で、あまりの懐かしさにまた読み返しているのが、五木寛之の『疾れ!逆ハンぐれん隊』と、そのシリーズ七冊。
五木寛之といえば、長編の『青春の門』や、最近では仏教関係の本をいろいろ出すなど、少しお堅いイメージがあるが、昔よく読んでいたのは、『雨の日には車をみがいて』や『メルセデスの伝説』といった車を題材にした作品だ。特に『雨の日には車をみがいて』は結構好きで、何度も繰り返して読んだ記憶がある。しかし、五木寛之の本で、今、手元に残っているのは、なぜか『疾れ!逆ハンぐれん隊』シリーズだけ。これは、バブル景気の少し前ぐらいから真っ只中にかけて、車雑誌の『ベストカー』に連載されていたモノ。当時『ハートカクテル』が流行った、わたせせいぞうのカバー装画というのも、時代背景にピッタリだ。
世界的に有名な漫画家で車コレクターのバンドー先生と、世界一シャンプーのうまいミハル。世界一車を愛しているジローと、元キックボクサーで政府の特送班も務めたほどの凄腕ドライバーの竜。そんな四人が、ヨコハマ・エキスプレスこと逆ハンぐれん隊として、裏の運び屋稼業を始め、さまざまなトラブルに合いながらも、痛快に切り抜けていくという、かなり軽いノリでむちゃくちゃな冒険サスペンス。しかし、そのむちゃくちゃさが、今読んでも面白い。
そういえば、このシリーズの影響で、当時はメルセデス・ベンツのゲレンデ・ヴァーゲンに憧れて、いつかは買ってやると思っていたんだっけ。いろいろな意味で、若かったんだなぁ。
- 2008-03-22
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きくち正太の『おせん』の第15巻を買った。ずっと買い続けていた某究極のグルメコミックが90巻弱までたまった頃、そのすべてを売り払って代わりに読みはじめた、お気に入り。
舞台となるのは東京の下町、知る人ぞ知る食の老舗「一升庵」。一升庵の看板女将「おせん」こと半田仙は、一升庵の暖簾に咲いた大輪の華。おせんの言葉、立ち居振る舞い、思想。日本人が忘れかけている何か、失われつつある和の心がそこにはある。そんなおせんと、周りの人々との心温まる人情物語。
タイトルにもなっている主人公の名前「おせん」。これは、鈴木春信の浮世絵などでも有名な、江戸一番の美人と評判になった、江戸谷中の笠森稲荷門前の水茶屋「鍵屋」の看板娘「笠森お仙」から来ているそうだ。また、この作品の絵も浮世絵のような艶っぽいタッチとなっている。独特の絵は人により見づらいと感じるかもしれないが、私は読み進めていくうちに、その内容にすっかりとはまってしまった。
そんな『おせん』がテレビドラマ化され、4月22日より日本テレビ系列で放送がスタートする。主人公の「おせん」を演じるのは蒼井優。なんというか、どんな感じになるのか想像もつかないが、とりあえず最初は見ておこうと思う。