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マーサの幸せレシピ

ケーブルテレビで放送されていたドイツ映画『マーサの幸せレシピ』。この映画をハリウッドでリメイクした『幸せレシピ』は映画館で観たのだが、こちらのオリジナル版は初めて。リメイクだとは知っていたけれど、オリジナルはドイツ映画だったんだね。

リメイク版の方は、主演のキャサリン・ゼタ=ジョーンズと、子役のアビゲイル・ブレスリンの演技はとてもよかったのだが、全体が、なんとなく大味な感じがした。

しかし、オリジナル版の方は、役者さんは知らない人ばかりだったのだが、全体がしっかりと構成された感じで、あぁ、これはこういう話だったんだと納得させられ、観終えたあとには、とても満足感がある映画だった。

二つの映画の違いはというと、こちらのオリジナル版の方は、キャラクターの背景や行動をしっかりと理由付けて丁寧に描いた、家族(親子?)の関係を描いた作品。対するリメイク版の方は、その設定を利用して恋愛モノに仕立て、役者陣の演技や魅力を押し出して、楽しげな雰囲気に仕上げた作品。といった感じだろうか。

まあ、キャサリン・ゼタ=ジョーンズは結構好きなので、リメイク版の方も楽しめたのだが、両方を比べてみると、やはりオリジナル版の方が好みかな。

SP 野望篇

2007年11月から2008年1月にかけて、フジテレビ系にて放送された連続ドラマ『SP 警視庁警備部警護課第四係』。その続編というか、完結編となる二部作の映画の1作目『SP 野望篇』を観てきた。

放送終了後に映画化が発表されてから、映画の公開までに約3年というのは、ドラマの内容をちょっと忘れかけるには十分な期間。しかし、公開直前の一挙再放送を観てガッツリと思い出し、映画も観たいという気になってしまうという、まさにメディアの思うツボというか、踊らされているというか……。

映画の内容の方は、テレビドラマの映画化にありがちな、気合いが入りすぎて何でも詰め込んでしまい、芯がブレて収拾がつかなくなるということもなく、テレビドラマの雰囲気のまま、芯となる部分がしっかりと描かれている感じがした。

といっても、これはやはりテレビドラマの続編だし、完結は次回に持ち越しだしということで、この映画だけで楽しむことは難しいだろう。来年3月公開の『SP 革命篇』が待ち遠しい。

ニューヨーク・スケッチブック

最近、書店の文庫本コーナーの平台に、懐かしい文庫本が平積みされているのを目にした。

積まれていたのは、ピート・ハミルの『ニューヨーク・スケッチブック』。約20年前に購入した文庫本と同じ表紙に、販促用の帯まで付き、新装版として河出文庫より刊行されている。

この『ニューヨーク・スケッチブック』は、34編からなる短編集なのだが、文庫本には付録として「黄色いハンカチ」という短編が収録されている。

これは、1977年に公開された、山田洋次監督による映画『幸福の黄色いハンカチ』の原作で、今年の6月に、アメリカ版の『イエロー・ハンカチーフ』が日本でも公開されるため、この文庫本が新装版として刊行されたのだろう。

喜多嶋隆の新刊の中にも、この『ニューヨーク・スケッチブック』が登場してきたこともあり、懐かしくて、最近本棚の奥から引っ張り出して再読していた。

どの話も、ニューヨークで暮らす人々の日常の一瞬が描かれた、数ページで終わる短い話だ。そして、登場する人物も、ほんの一面だけが描かれている。そのおかげで、どの話を読んでも、登場人物のバックグラウンドを、いろいろと想像することができる。

だから、それぞれは短い話だが、この本を読むときには、いくつもの話を一気に読まないで、1編づつ読みたい。部屋の手の届くところや、鞄の中など、ほんの少し時間があるとき、いつでも読めるところに置いておきたい一冊。

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