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ニューヨーク・スケッチブック

最近、書店の文庫本コーナーの平台に、懐かしい文庫本が平積みされているのを目にした。

積まれていたのは、ピート・ハミルの『ニューヨーク・スケッチブック』。約20年前に購入した文庫本と同じ表紙に、販促用の帯まで付き、新装版として河出文庫より刊行されている。

この『ニューヨーク・スケッチブック』は、34編からなる短編集なのだが、文庫本には付録として「黄色いハンカチ」という短編が収録されている。

これは、1977年に公開された、山田洋次監督による映画『幸福の黄色いハンカチ』の原作で、今年の6月に、アメリカ版の『イエロー・ハンカチーフ』が日本でも公開されるため、この文庫本が新装版として刊行されたのだろう。

喜多嶋隆の新刊の中にも、この『ニューヨーク・スケッチブック』が登場してきたこともあり、懐かしくて、最近本棚の奥から引っ張り出して再読していた。

どの話も、ニューヨークで暮らす人々の日常の一瞬が描かれた、数ページで終わる短い話だ。そして、登場する人物も、ほんの一面だけが描かれている。そのおかげで、どの話を読んでも、登場人物のバックグラウンドを、いろいろと想像することができる。

だから、それぞれは短い話だが、この本を読むときには、いくつもの話を一気に読まないで、1編づつ読みたい。部屋の手の届くところや、鞄の中など、ほんの少し時間があるとき、いつでも読めるところに置いておきたい一冊。

バーバー吉野

その町は、どこにでもあるような、普通の田舎町だった。ただひとつ、その町の少年すべてが、「吉野刈り」というマッシュルームカットにしていることを除いては……。

『バーバー吉野』は、2003年に発表された映画で、荻上直子監督の、長編初監督作品。主演には、もたいまさこ。二人のコンビは、この『バーバー吉野』から、『恋は五・七・五!』、『かもめ食堂』、『めがね』へと続いている。

なかなか観る機会がなかったのだが、先日、やっとDVDで観ることができた。

床屋のおばちゃん役を演じるもたいまさこは、あいかわらずの好演。そして、町の少年たちの演技も、素朴で、この作品のテイストにとてもあっている。

その少年たちが、「吉野刈り」という、100年以上も続く町の伝統に反旗を翻し、プチ家出をするところからの流れは、あの名作『スタンド・バイ・ミー』を彷彿させるというのは、少し大袈裟だろうか。

純真だった少年時代。ささやかな反抗心。初恋。すこしづつ昇ってゆく大人の階段。そんな時代を思い出し、ちょっぴり、こっぱずかしい気持ちにさせてくれる作品。

ところで、先日、荻上直子監督の最新作『トイレット』が発表された。今夏の公開を予定しているらしく、すべてカナダのトロントで撮影されたとか。そして、唯一の日本人キャストとして、今回も、もたいまさこが出演するそうだ。これは期待できるかな?

アバター

今年最初の映画に、ジェームズ・キャメロン監督が、12年ぶりに発表した映画『アバター』を観てきた。

なんというか、いきなり最初に見た映画で、今年のベストスリー候補に当たった感じ。約3時間という長い映画だったが、あっという間で、ほんと大満足。

舞台となる、地球からはるか彼方にある衛星パンドラの、幻想的で美しい映像は、「観るのではない。そこにいるのだ。」というキャッチコピーがぴったり。映像というより、世界そのものを創造したような、刺激的で圧倒的な雰囲気に、最初から最後まで、アバターという世界に引き込まれていた。

この映画は3D版で観るほうがいい、という話を聞いていたので、はるか昔、東京ディズニーランドで観た、マイケル・ジャクソンの『キャプテンEO』以来となる、3D映画を体験した。で、字幕が読みにくそうな気がしたので、普段と違い、日本語吹き替え版で鑑賞。最近の3Dは、何でも飛び出してくるというより、奥行き感が感じられる、自然な立体感が体感できるようになっているんだね。

でも、やっぱりプラス300円は高い気がするし、字幕版とかでも観たいし、眼鏡をかけていると、その上から3D眼鏡をかけると違和感もあるので、普通のほうでいいかな。

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