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ペギーの居酒屋 喜多嶋隆

2年近く働いていた大手広告代理店で、居場所をなくしたペギー。退職を決意したその日、通勤経路とは反対にある千駄木へ、初めて行ってみたくなった。駅に下り立つと、団子坂下にある居酒屋に目がとまり、思い切って戸を開ける。聞けば、店主が体を悪くして開店休業状態とのこと。見るに見かねたペギーは、店を手伝うことにする。持ち前の明るさを発揮し、寂れた店を徐々に立て直していく。そんな折、TV出演の依頼が舞い込んできて……。

喜多嶋隆『ペギーの居酒屋』(KADOKAWA、2016年)、カバー

喜多嶋隆の新刊、『ペギーの居酒屋』が角川文庫より。今作のヒロインは、ハワイ育ちの女性・ペギー。父親がアメリカ人で母親が日本人のブロンド美人? 勤めていた広告代理店をやめ、ふと立ち寄った寂れた居酒屋を手伝いはじめる。少しずつお客が付はじめたころに、お店が雑誌で取り上げられ、テレビ出演の企画も持ちあがり……。

ハワイで暮らす母と、腰越の祖父母との関係。環境が変わり、うやむやになっている広告代理店のころの恋人との関係。徐々に繁盛していく居酒屋を通じ、ペギーとその周りの人たちの関係も、どんどんと変わっていく。

どんなに曲がりくねった道でも、どんな障害物があっても、まるでそれを楽しむように前向きに生きているヒロイン。いつもの喜多嶋作品とは少し違う題材を扱った今作だが、全体に流れている作風はいつものまま。読むと元気がもらえる作品だった。

最近は、以前のように飲みに出歩くことがなくなったので、居酒屋に行くことも減ってしまった。昔は地元の飲み屋街にあるいろいろなお店に行っていたけれど、今ではそれらもずいぶん変わり、行ったことのあるお店も少なくなった。結構寂れてきてるかな。

それでも、忘新年会シーズンなどはどこの居酒屋も予約でいっぱい。昼間は人が居ない地元の街なのに、夜になると飲み屋街だけは人が居るんだよね。まあ、それでも昔に比べればずいぶんと少なくなったとは思うが。

この歳になると、行きつけの一杯飲み屋なんてのに憧れたりもするけれど、交通手段などを考えるとそれもなかなか難しい。今作に出てきた、ペギーの居酒屋のようなお店が家の近くにあるといいなぁ。

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