POCKET BASE - 2009 年

カブのイサキ 第2巻

芦奈野ひとしの『カブのイサキ』第2巻。以前紹介した、『ヨコハマ買い出し紀行』に続き、芦奈野ひとし独特の、のんびりとして、ちょっと不思議な雰囲気の作品。

この『カブのイサキ』の舞台は、どーゆーわけか、地面が10倍に広がってしまった、広大な世界。海面上昇が続き、地面がどんどん少なくなっていた、『ヨコハマ買い出し紀行』とは、まったく逆の世界だ。

主人公は、名機「パイパー・スーパーカブ」を駆る少年イサキ。スーパーカブといっても、バイクではなく、軽飛行機の方ね。地面が10倍に広がってしまった、広大な世界では、飛行機が足代わり。近所のシロさんとカジカの姉妹や、第2巻から登場した、複葉機「ピッツ」に乗る少女サヨリたちと一緒に、広い広い世界で繰り広げられる、小さな小さな日常。

読みながら感じる、まったりとした空気感や浮遊感は、この作品の、なんともいえない魅力だろう。でも、隔月連載で、単行本化は年1巻ペースか。次巻まで長いなぁ。

『カブのイサキ』第2巻と同時に、『ヨコハマ買い出し紀行』の新装版1巻と2巻も発売されている。来月からは毎月1巻ずつ刊行され、全10巻となる予定だとか。カバーがすべて描き下ろしイラストで、アフタヌーンでの連載時に掲載されたカラーページも完全収録。そのほかに、オマケもあるらしい。

全巻持っているけれど、なんだか欲しくなってきた。まずい、懐が……。

前作から15年が過ぎ、キキはとんぼさんと結婚して、双子のお母さんになりました。お姉さんのニニと弟のトトは双子なのに性格は正反対。おなじみの登場人物たちのその後と、ふたりの子どもたちの旅立ち……。キキの物語はここに完結を迎えます。

福音館書店「魔女の宅急便 その6」(最終訪問日:2009.10.27)

魔女の宅急便 その6 それぞれの旅立ち

角野栄子の児童文学作品『魔女の宅急便 その6 それぞれの旅立ち』が福音館書店より。24年前に第1巻が刊行された『魔女の宅急便』シリーズも、ついに最終巻となった。

スタジオジブリのアニメ映画になったのは、原作第1巻のエピソードのみ。13才で、魔女として独り立ちしたキキも、今作では、なんと双子のお母さんになっている。

キキの物語は、前作の『魔女の宅急便 その5 魔法のとまり木』で区切りがついており、今作は、キキの双子の子供たち、姉のニニと弟のトトが主人公といった感じ。

といっても、当然キキやジジ、とんぼさんは登場するし、コキリさんとオキノさん、おソノさんやフクオさん、ノノちゃんやオレくん、ヤアくんやケケといった、いままでに登場した面々や、懐かしい場所も登場し、いつもと変わらない、魔女の宅急便の世界がここにはある。

ほうきで空を飛ぶ魔女はいるけれど、魔女の宅急便の物語は、いつも、ごくごく普通の物語。だから、誰でもキキになれる。そして、キキたちの物語は、これで終わりだけれど、読者それぞれの、魔法の物語が、これから始まる。

南極料理人

西村淳のエッセイ『面白南極料理人』を原作とした映画『南極料理人』を観てきた。

南極大陸の昭和基地から約1,000kmも内陸に入った、南極ドームふじ基地。そこは、ウイルスさえも生存できない極寒の地。そんな、南極ドームふじ基地に派遣される、南極観測隊。調理担当として派遣された隊員を主人公に、8人の隊員たちの基地での生活を描く、楽しくて、あたたかくて、ちょっとお腹が空く映画。

主演には堺雅人。そのほかの隊員にも、生瀬勝久、きたろう、豊原功補などの、個性的な実力派俳優が。フードスタイリストには、『かもめ食堂』や『めがね』でもお馴染の飯島奈美。音楽はユニコーンの阿部義晴が担当し、主題歌もユニコーン。キャスト、スタッフとも、結構豪華。

原作は読んだ事がなかったが、映画も面白かったし、読んでみようかな? まあ、未読の本が何冊もたまっているので、そのうちに。

ところで、南極といえば、南極大陸のあちこちを巡り、南極観測隊のミッションを疑似体験できる、文部科学省によるサイト「南極ワンダー」が面白い。子供向けのサイトだが、大人でも十分に楽しめる内容だ。やはり、子供のころ、夢に見たかの地は、大人になっても変わらず、あこがれの地ということか。

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