
芦奈野ひとしの『ヨコハマ買い出し紀行』第13巻。癒し系コミックといえば真っ先に思いつくのがこれかな。特に派手なストーリー展開があるわけでもなく、ただのんびりとした日常の風景を描いただけのようでいて、奥底に一本芯が通った作品。
時間の流れがゆったりとした作品なのだが、前巻あたりからは、そのゆったりとした流れの中でも時の流れを感じさせるようになってきたかな。
派手ではないが何故か印象に残る、なんだか不思議な魅力があるね。漫画というより詩を読んでいるような感じになる作品。
地元の美術館で開催されている「本田宗一郎と井深大 展」に行ってきた。ホンダとソニーという世界的企業を興し、交流もあったふたりの偉大の創業者を、その製品群とともに展示紹介するというモノ。
懐かしい製品から話では知っていたが始めてみる製品などなど、ふたりの足跡の紹介とともにその時代時代の製品がたくさん展示されていた。モノづくりに対するふたりのこだわり、チャレンジ精神、常に世界を意識した広い視野。町工場から世界的企業への成長。ほんと、こういう人たちが今の日本を作り上げてきたんだよな。
世界のソニーと世界のホンダ。世界の本田宗一郎と世界の井深大。ふたりの眩しいまでの人生と「夢と創造」の世界に、今日は少し元気をわけてもらったような気がする。
夜、庭へ出てみると足下で淡く光る物体が。おっ、珍しいな、ミミズかな? と思い、しゃがみ込んでのぞいてみると、そこには1匹の蛍が淡い光を放っていた。庭で蛍を見かけるなんて何年ぶりだろうか。
昔は家の周りでも沢山の蛍が舞っていたものだが、家の横の用水路が昔ながらのモノからコンクリート製の綺麗な用水路に変わってから、だんだんと蛍の姿も少なくなり、ここ数年は全く見かけなくなった。その用水路には蛍だけでなく、鮒やメダカ、ゲンゴロウやタイコウチやタニシなどが豊富にいて、本当に子供を喜ばせてくれる所だったのだが、今ではそれらの姿も全く見かけない。
最近ではこの地域でもビオトープなどをつくって、蛍や水生生物が豊富な環境を蘇らせようなんてことをあちこちでやっているが、わざわざそういう場を作って何年もかけても、見られるのは昔の風景の断片ぐらいというのも悲しい話。やはり失ったものは大きい。
そんなことを考えさせられた七夕の夜、1年ぶりどころか数年ぶりとなる蛍との再会だった。